クレカの偽造対策

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創成期のクレカというのは、会員番号や会員の氏名がID機能としてカードの表面に印刷、またはエンボス加工されているだけのプラスティックカードでした。その後、新たな技術開発によって、クレジット決済の処理を自動化するというニーズに後押しされながら、現在のような磁気ストライプ型カードが誕生したのです。

クレカに磁気ストライプを搭載することで、カード会社やカード加盟店のクレカ処理及び承認といった業務は自動化され、手間が大いに軽減されることになりました。磁気ストライプは、当時としては画期的な技術であったわけなのです。

ところが昨今ではいろいろな問題が発生し、クレカ犯罪の手口も巧妙化しています。そのような流れの中では、クレカに採用されている磁気ストライプは少々昔の技術と感じられるようになりました。クレカにはもっと高度な偽造防止対策が求められるようになっているのです。

そこで、更なる技術の進歩によりIC(集積回路)を搭載する「ICクレカ」が登場しました。つまり、ICクレカというのは、従来のクレカの進化形と考えることができます。ICクレカには、従来の磁気ストライプにかわってICチップが採用されています。クレカがIC化する移行期間中には、両方の技術を併用することも考えられます。ICチップは、磁気ストライプよりもメモリーの容量が飛躍的に増大するだけでなく、高度な暗号化機能や演算機能なども備わっています。世界の5大クレジットブランドと呼ばれるVISA、マスターカード、ダイナースクラブ、アメックス、JCBでは、接触型ICの業界標準といえる「EMV』規格を採用して、それに従ってクレカのIC化を進行させています。

クレカ犯罪が多発する中、一般のカード会員が何の不安も持たず安心して使うことのできるクレカを開発することは、各クレカ会社にとってとても重要な課題となっています。偽造防止対策という面においては、最新の技術を活用したクレカのIC化はかなり有効な方法であるということができるでしょう。日本国内でも、それぞれのカード会社はクレカのIC化を急速に進行させているため、国内外を問わず、クレカ業界でIC取引が主流になるのは必至の流れであると考えられます。

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このページは、 itosuiが2007年12月23日 09:41 に書いたブログ記事です。

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